末武造園土木です
今回のご依頼は、池の周囲に植えられているシダレヤナギを、春の花がきれいな「シダレザクラ」に変えてほしいとのこと。
シダレヤナギも春の芽吹きは綺麗なんですが、春には「サクラ」、それも池に映る姿は綺麗ですよね。
でも、それにはちょっとした問題が。
問題というのは「水」との関わり方です。
というのも、ここは池の水ぎわ。植栽地と水面が非常に近いので、過湿障害が起こる可能性が十分考えられます。
その点を十分に配慮しての工事となりました。
水をいかにコントロールするか。単に植えるだけでない、「枯らさない」のが植栽技術です。
植栽場所は水ぎわ。そして植えるための穴を掘ると、その底部は池の水位線とほぼ同じ。
このような場合、掘って、立て込んで埋める、という通常の植栽方法では、かなりの確率で「過湿傷害」、つまり水分量が多すぎて根腐れなどが起こり、吸水障害が発生する可能性が高くなってしまいます。
かといって池の推移は下げられませんから、できるだけ過湿による酸欠を起こさないよう処置を施します。
基本は「高植え」なのですが、あまり高植えにすると夏場の渇水などで枯れてしまうことがあります。これは水ぎわでも起こり得ることです。
なので今回は、「少し高植え」用に植穴を掘り、その底部に酸素供給のためのパイプを設置します。
一般に根茎の過湿障害で考えられるのは高い水密による根の「酸欠」です。水が滞留することで根の活動が低下し、結果として枯れてしまうのです。
それを防ぐため、根の周囲に空気中の酸素が届くよう、パイプを設置します。このパイプの上端は、地表に出た状態とします。
酸素管を設置しても、その上に直接根株を置いて埋めてしまうと、その効果はあまり発揮できません。植穴底部には多孔質の黒曜石系パーライトを敷きならして、根株底部に十分な酸素がいきわたるように処置します。
また埋戻し土が降雨などで一時的に水分過多となって水分が地中にしみ込み、植穴底部に溜まったとしても、その水分が再び上昇しにくいよう、底部にこの資材を敷きならします。
植樹の埋戻し土には、有機系の土壌改良材と、無機系の土壌改良材を混合します。有機系土壌改良材は、土壌中の有機物含有量を増加させるのはもちろん、同時に微生物の量を増やす働きがあります。
一方無機系土壌改良材では、排水性などはもちろん、この改良材が持つ微細な多孔質構造で、微生物の活性を高めます。ようするに、微生物の住処となる穴を多く提供する、と考えていいでしょう。
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