サクラの枝が半分枯れたとのお話。
なるほど、向かって右側だけ秋の様相、若葉が付いていません。
でも、枯れているわけではないようです。枝もしなやかに曲がりますし、実もきちんと付いています。
さて原因を探ってみますと…
まずはこの時期ならではの「毛虫」の食害を疑ってみます。
新芽が出たころに発生するのが「オビカレハ」。食欲旺盛なので放っておくと木全体の葉が無くなってしまいます。
ですが幼虫は居ないようです。食害の場合は太い葉脈が枝に付いたまま残っているはずですが、見る限りでは葉の付け根から落葉しています。
幹を観察すると、樹脂が噴き出している場所があります。
なるほど、原因はこれ。「コスカシバ」の幼虫が樹皮の下に潜り込んで食害していることが原因です。
コスカシバという長さ3cm程の蛾のような羽虫の幼虫が、樹皮直下を食害します。
その結果、養分や水分が樹幹へ上がりにくくなってしまい、早期落葉の症状が出たということです。
樹皮を一部剥ぎとって幼虫を捕殺。
以上で処置完了です。