たまには造園屋さんらしい記事をひとつ^^;
さて、根鉢と土とが密着していなければ、根は伸びることができません。
根鉢と土を密着させる方法に「水決め(みずぎめ)」があります。
特に高木樹木、埋め戻しただけでは根鉢と植穴の隙間に土が完全には詰まっていないことが多いです。
根鉢に土が密着していないと、春以降に根が伸びず枯れてしまう可能性が大ですし、風などの影響で根が切れやすくなります。
さぁ、その方法とは・・・
水決めでは、水と土を混ぜて泥状にし、根鉢周りを棒やスコップなどで突付きながら根鉢の底部や側面へ土を流し込みます。
できれば直径が細めの棒がいいと思います。
(そうそう、樹種によっては水決めを嫌うものもありますので、全てが水決めを行なうわけではありません。念のため。)
まずは根鉢の周りに水が溜まるよう、ホリ(壕、水が溜まるみぞ)を作っておきます。
そのホリに水を流し、棒などで根鉢側面に沿って突付いて泥を作り、その流動性を生かして流し込みます。
突付く場所によっては、凄い勢いで土が根鉢の底へと流れ込んでいきます。土が詰まっていなかった証拠ですね。
でも、水決めで安心です。
流し込む水に発根促進剤などを予め混ぜておくと、良好な根の成長が期待できますね。
ちなみに今回は「バイオビリオン」を使いました。
時々見かけるのは、地表面に水を撒くだけで終わりにしてしまう手抜き工事。
特に大きな木を植えた後は、水を掛けるだけでは全然ダメ!しっかりと突付いて土を詰めなきゃね。
慌てたり急いだり手を抜いたりして枯れたりすれば、余計な手間や費用や気遣いをお客さんに掛けさせてしまいますから、仕事はきちんと、守るべき手順は守って行なわなきゃね。(^^)