先般、当社のホームページをご覧いただいた方より、『大事なクロマツが茶色く変わってきた』とのお電話。
発症から1週間程度で、マツ全体が茶色くなったとのこと。
出入りの業者さんには処置をしてもらったとこと、また樹幹注入の薬剤を打って治るかどうか、とのご相談。
マツ材線虫病は、発症した段階で水の通り道となる「仮道管」に空気が入って空洞となって(キャビテーション)、水分を供給する機能が停止し、事実上枯死しています。
発症後に何らかの処置を施しても、効果がないと考えてよいでしょう。
時期的にマツ材線虫病(いわゆる松枯れ病)の発症が始まってもおかしくないころです。
但し、ダニの吸汁害による黄変や茶変、またマツ葉ふるい病による松葉の茶変も考えられます。
写真を送っていただいて判断することにしましたが、やはり写真ではすべてがわかりません。
ただ、時期や進行状態などご連絡いただいたことを総合的に判断すると、マツ材線虫病の可能性が大きそうです。
発症後は対処法がありませんから、今のところ薬剤による予防処置を施しておくのが最善です。
方法は樹幹注入剤の投与が主ですが、最近では土壌に浸透させるタイプの液剤もあります。
時期や場所、大きさなど総合的に判断して薬種と薬液量を検討して投与するんですよ。
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今朝ほど、「うちの松が枯れていると近所の人が言っている!」とのご連絡。
うぅん・・・、時期的に、にわかには信じがたい、ということで早速ご訪問。
あぁやっぱり。枯れちゃいませんよ。
「松枯れ病」なんて言葉が一般的に広まってますから、松葉の色が黄色や茶色に変わってくると、なんでもかんでも「松枯れ」、枯れてしまうと思われることが多いのですが、マツの病気は松枯れだけじゃぁないんですよ。
ちなみに松枯れ病の正式名は「マツ材線虫病」。
特定の虫(線虫)に罹患して発症するものです。
で、この時期のご連絡では診させていただくと、マツ材線虫病じゃぁないことが殆どですね。
7月~8月に見られる松の異変は、ダニの吸汁害による葉の黄変、マツ葉ふるい病、マツ褐斑葉枯病が主にあげられます。
一方、8月後半~10月前半にかけて多く見られる異変にはマツ材線虫病、いわゆる松枯れが多くなります。
今回は、全体の状態や葉の病斑から見て、マツ葉ふるい病と思われます。
キノンドー水和剤で殺菌処置を施し、併せて樹幹注入の活力剤を投与してしばらく様子を見ることにしてみます。
植えられているクスノキの小枝枯れが多くて、徐々に樹形が悪くなっているとのこと。
「枯れてはいない」のですが、このまま放っておくと何年か後には枯れるか枯れたも同然の樹形になるのは必至。
というわけで、樹勢回復のご依頼を頂きました。
現地を掘削して樹木をいったん掘り上げたところ、比較的粘性の強い土でさらに土壌の湿性が強く、また根鉢のすぐ脇に過去のコンクリート埋設遺構が残っていて根系の生育方向が限られてしまっていることが判明。
掘り上げて、コンクリート遺構を害のない程度まで撤去し、土質の改良を施して通気性・排水性を確保して再び植え戻します。
最も熱く日射の強い時期ですから、樹木にとってはあまり適切な時期の作業とは言い難いです。
作業以後、適度な水やりをお客様に施していただければ、秋以降の萌芽から復活してくることでしょう。
先日18日はお休みをいただいて、岐阜県古川市神岡町で開催された「ジオスペースアドベンチャー(GSA)」に。
神岡鉱山の坑道に作られている素粒子研究施設「スーパーカミオカンデ」と「カムランド」の見学です。
普段見ることのできない物、聞くことのない話に触れるのはとても興味深いものです。
さて難しい話は置いといて、面白い乗り物の催しが開かれてました。
「レールマウンテンバイク」です。
旧神岡鉄道(廃線)の奥飛騨温泉口駅と神岡鉱山前駅を結ぶ約3㎞の区間を利用したこの乗り物は、2本のレールを跨ぐよう、2台のマウンテンバイクが横へ互いに繋がれてセットされています。
後輪がレールに接しているので、ペダルを漕ぐとレールに沿って動きます。
レールの継ぎ目では列車さながらの「ガッタン、ゴットン」の音が響きます。
往路と復路は進行方向を180度替える必要がありますが、転車台が必要無いよう台中心の棒を立てて水平回転できるよう上手く作られています。
11月中旬までの土日曜に開催されているので、特に秋の紅葉シーズンは素晴らしい景色が眺められるんでしょうね。