お客様から、タイルに白い汚れが付いて、洗っても取れないとのご相談を頂きました。
この現象は「エフロレッセンス(白華)」現象といい、この白色のものは、セメントに含まれるカルシウム成分が雨水などで溶け出し、空気中の二酸化炭素と反応して「炭酸カルシウム」として固化したものです。
今回の場合、タイル張り下地のブロック積みに使用したセメントの成分が溶け出て固化したようです。
これは施工前に予想できたことなので、タイル壁の天端には笠石を載せ、タイル張りの接着剤は弾性ゴム系の不透水性の材料を使用しましたが、どこかでわずかに防水層が破れてしまったようです。
今後の予防処置を行うと同時に、この白色の付着物を取り除く作業を行いました。
炭酸カルシウムは「アルカリ性」なので、「酸性」の薬剤を使用して分解除去するのですが、今回はタイルに影響を与えない薬剤を前もって選定して、作業手順や判定方法などをあらかじめ取り決め、十分な注意を払って作業しています。