さぁ、今日からは樹齢約120年(以上)の、大イチョウの土壌改良工事です。
これが、太田小学校の大イチョウ。
樹高は約16m、枝張りは狭い方向で15m程。大きいです。
根元周りはグラウンドのため、踏圧障害で非常に強く締め固まっています。根系の発達を促進するために改良します。
さぁ、取り掛かります。
当初は、煤斑病(すすはんびょう)が発生しているイチョウの殺菌剤散布ができないか、というお話でしたが、国の定める農薬散布指針をもとに、生徒や近隣、第三者等への影響を最小限にとどめる方法を検討した結果、「薬剤散布は無理」。
ということで病害に耐えうる樹勢を目指すために、根元周辺の土壌改良作業と枝払い作業を行います。
まずは、土壌改良範囲。
改良範囲をマーキング。白い線で囲ってある範囲を改良します。
改良に先立って、左上に写っているベンチを移動させます。
ベンチの基礎部には、細根が束生しています。
樹木の根元付近は、基盤が水積土(円礫を含む砂土)のうえ、グラウンド用途で踏み固められて(踏圧)いて非常に通気性が悪くなっています。
一方、ベンチの基礎部は踏み固められにくいものですから、土壌は比較的柔らかいまま。
なので、細根(吸収根)が酸素を求めて基礎部の地表面すれすれまで上がってきています。
改良の方法はいたって簡単。
根の周りを、太い根を出来るだけ傷つけないよう、土を掘り上げていきます。
重機で細かく掘ることは無理なので、当然人力作業です。
簡単なんですが、とにかく根気勝負です。
今回は計画通り深さ30cmまで掘り下げます。
掘り下げた後は、掘り上げた土に「土壌改良材」を混合して埋め戻しますよ。
つづく。
都のマークはイチョウでしたね。
このような作業は本当に稀、特殊です。確実な結果が事前に判らない作業を請け負わせて頂けたことは、こちらの提案に信頼を頂けているということで、全くありがたく、本当に感謝です。
土壌改良は、環境・樹勢・樹齢その他いろいろな要因を考慮し、それぞれ方法が違います。
定番方法はあり得ませんので、現状の問い合わせがあってから調査して検討の上、多くの方法や考え方から方針を決定します。
何処の学校にある銀杏もやっていますか。東京都の木は銀杏です。
街路樹は銀杏が多い、歩道と車道に囲まれた狭い所にありますが、土壌改良はどの様に行いますか。